現在、日本の大学進学率は年々上昇の一途を辿っていると言われています。
良い企業に入るため、より深く学問を学ぶため、あるいは人生の中の”青春”の期間を増やしたいからと、毎年多くの高校生が大学への進学を目指して熾烈な受験戦争を乗り越えています。
ただ、一般的に”大学への進学率は増えている”と言われることは多いですが、実際のところはどのくらい大学進学率は増えているのでしょうか?
本記事では文部科学省公表のデータを基に「1980年(昭和55年)~2019年(令和元年)」までの大学進学率をまとめていきます。また、併せて短大進学率についてのデータも記載しておきます。
大学進学率・短大進学率の推移
※縦軸はパーセンテージ(%)、横軸は調査を行った年を表しています。
上記が大学進学率と短大進学率の推移となります。
グラフを見て分かる通り、およそ40年前である1980年と比較して、大学進学率は倍近くに上昇して短大進学率は半分程度に減少していることが見て取れます。
なお、直近の2019年度の大学進学率は「53.7%」で短大進学率は「4.6%」となります。
現在ではおよそ2人に1人が大学に進学をしており、20人に1人が短大への進学を選んでいます。
男女別の大学進学率の推移
こちらのデータが、男性と女性に分けた場合の大学進学率となっています。残念ながら表の主旨に合う2019年のデータがなかったため、2018年までを記載しています。
さて、男女別の大学進学率を見ると1980年頃は大学に行く女性の数が圧倒的に少なかったことが分かります。当時大学に進学した男性が40%程度であったのに対し、女性は12%程度と、およそ3分の1しか大学に通う女性はいなかったことになります。
しかし、年が経つにつれて女性の大学進学率は飛躍的に上昇し、2018年は男性の大学進学率が「56.3%」であるのに対し、女性の大学進学率は「50.1%」と、ほぼ同数まで比率を伸ばしています。
女性の大学進学率が低かった昔に比べて、今では大学に通う女性は珍しくないということですね。
大学院進学率の推移
上のグラフが男女別に見た大学院進学率のデータです。
大学進学率と同様に、昔に比べると男女ともに進学率は上昇していることが分かります。
特に男性の大学院進学率の伸びは大きく、本記事で調査を開始した1980年代の大学院進学率が「男性:4.7%」「女性:1.6%」であったのに対して、直近の2018年は「男性:14.8%」「女性:5.8%」と大きく増加しています。
大学院に進学を行う男女の合計が「20.6%」であることを考えれば、かなりの数値だと言えますね。
この数値を見て「意外に多いな」と思った方も多くいらっしゃると思いますが、理系の学生は大学院に進学するケースが非常に多く、そうした学生の影響で大学院への進学率が伸びているものだと考えられます。
大学進学率のデータ
今回使用させていただいた大学進学率・短大進学率などのデータは以下のリンクにあります。