あなたは社会人になりたての頃に、上司から「社会人になったのなら新聞の1つくらい読め」と言われたことはありませんか?
特に最近の若者は”新聞離れ”が進んでおり、新聞というメディアに対して興味を抱かない若者も珍しくはありません。
そうした若者は上司から「新聞を読め」と言われるたびに、「また新聞の話かよ……。お金かかるし新聞なんて無駄なだけじゃん」とげんなりすることでしょう。
この記事では「なぜ社会人になると新聞を読まなければならないのか?」及び「新聞を読むことのメリット・デメリット」をお伝えしていきます。
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なぜ”新聞を読むこと”をそれほど重要視するのか?
エリートには新聞を読む人が多い
会社の重役や将来出世が約束されている人、業績トップの営業マンなど、俗に”エリート”と呼ばれる人は日ごろから往々にして新聞というメディアに触れています。
そしてエリート同士で「今日の新聞にはこんなことが書いてあったな」「〇〇の記事に書かれてあった××という内容はわが社にも影響するのではないだろうか」など新聞に書かれてある情報を基に会話を行うことが多いのです。
そうしたエリートたちの間では”新聞を見ること”は仕事をする上で最低限必要なこととなっており、新聞に関する話題についていけないだけで「こいつは新聞も読んでないのか……」と落胆されることも少なくありません。
出世に必要だから
上記に書きましたが、会社の重役(いわゆる経営層と呼ばれる人材)の殆どは新聞を購読しています。
なぜ少なくない金額を支払ってまで彼ら経営層は新聞を読んでいるのかという点については、「そもそも新聞を読んでいなければ仕事にならない」からです。
近年はインターネットの普及に伴い”情報伝達の即時性”が以前と比べて大きく向上し、どこに居ようと1台のスマホさえあれば殆どの情報にアクセス出来るような社会へと進化しました。
そうした情報社会では必然的に「情報の価値」というのは従来よりも高まり、会社の舵取りという高度な判断力を要する仕事をするためには「現在、社会や経済でどのようなことが起こっているのか」ということが不可欠になったのです。
新聞を読むメリット
新聞を見ると”雑談力”が上がる
社会・経済についての情報を収集する目的ではなく、”雑談”を目的に新聞を読んでいる方も少なくありません。
仕事をしていると同僚、上司、顧客と”雑談”をしなければならない場面というのはどうしても出てくることになりますが、そうした雑談をしなければならない状況では”天気”の話と同じくらい”ニュース”の話題は汎用性があります。
なぜなら「ニュースは人によって好き嫌いが少ないから」です。
趣味やプライベートの話題など「人によって好き嫌いが別れるもの」を雑談のテーマに出してしまうと、人によっては「別にその話題には興味が無いんだけどね……」と思われて口数が少なくなるかもしれません。
その点ニュースは人によって好き嫌いが少ない話題なので、会話が途切れることは滅多にありません。
物事の未来を考える”想像力”が身に付く
日々新聞を読んで時事問題について頭を巡らせていると、「このニュースが原因となって〇〇という事態に発展するのではないか」という未来を読み解く”想像力”が身に付くようになります。
例えば2018年に話題となった”米中貿易戦争”を例に出して考えてみましょう。
この問題を簡単に解説すると、中国製品にたいして危機感を抱いた米国のトランプ大統領が中国からの輸入に関税を課すようになり、それを受けた中国もアメリカに報復関税を行い泥沼の”殴り合い”に発展した、というのが一連の流れです。
この経済戦争では日本の企業にも様々な影響が出ており、「中国国内に生産拠点を持っていた企業にも追加関税がかかったため、工場を中国国外に移転することになった」「米中の投資家が安全な日本円に逃げるため円高になる可能性が高い」などのニュースも報じられました。
上記の内容はあくまでニュースで報道されていたものですが、新聞を読んでいるとニュースを聞かなくても上記の内容が推測できるようになっていきます。
読んだ記事の内容に”偏り”がなくなる
最近は新聞を読まなくても”無料で読めるネットニュース”のサービスも数多く存在しています。
ただ、そうしたサービスを利用する欠点として”読むニュースのジャンルに偏りが出てくる”ということが挙げられます。
特にネットニュースではどうしても新聞と比べて記事の内容が偏ってしまいがちで、サイトによっては「経済に関する記事だけ」「国際情勢に関する記事だけ」など、得意なジャンルの記事しか扱っていないサイトも少なくありません。
その点において新聞はさすが”年の功”と言うべきか、経済・社会・国際など幅広いジャンルの記事を見ることが出来るため、記事の内容に偏りが発生することは滅多にないでしょう。
新聞を読むデメリット
固定費が発生する
無料で利用できるニュースに比べて、新聞には少なくない額の費用が発生します。
平均的に1ヵ月4,000円~5,000円程度の料金に設定している新聞会社が多く、短期的に見ればそう高い金額ではありませんが、年単位で見ると痛い出費になることは間違いありません。
1ヵ月5,000円の料金だと仮定した場合で1年間新聞を定期購読すると「6万円」もの費用が掛かります。
電気代さえ払えば見ることが出来るテレビのニュースと比べて、1ヵ月に掛かる新聞の固定は膨大です。
人によっては新聞にかけるお金を「もったいない」と感じる方もいらっしゃると思います。
慣れないうちは読むのに時間が掛かる
新聞を1部読もうとすれば、慣れていないうちはかなりの時間を要してしまいます。
新聞を読みなれていない方はどうしても”全部の記事を読破する”ことを目的にしてしまいがちで、そのため読み終わるまでに1時間以上かかってしまうことも少なくありません。
慣れてしまえば短時間で新聞を読むことも出来るようになりますが、そのレベルになるまでは苦労すると思います。
読み終わった後の新聞が邪魔になる
紙面で新聞を取っている方は、読み終わった後の新聞の処理が大変です。紐でくくって回収業者の元まで持ち運ぶ必要があり、読み終わったから「ゴミ箱にポイ」という訳にはいきません。
それに新聞紙はかなりかさばるものなので、古紙の回収日までに部屋を圧迫してしまうこともあるでしょう。
とはいえ、最近は電子版で新聞が読めるサービスも多くなってきたので、そちらに加入している方が多いのではないでしょうか。
その場合は読み終わった後の新聞紙の処理に頭を悩ませることもないので、あまり気にならないデメリットかもしれません。
社会人にとって新聞は”必須”なのか
この記事の中では新聞のメリット・デメリットを書いていきましたが、結局のところ社会人にとって新聞を取ることは必要なのでしょうか?