ほしいものを購入したり、レジャーに使ったりと、大学生になるとお金が多く出ていくようになります。大学生になってアルバイトを始める方も多いですが、時にはバイトで得た収入以上の出費が出ていくことも少なくありません。いくらアルバイトをしても、ぜんぜん貯金が貯まらないことに不安を感じている方も多いのでは無いでしょうか?
今回は「大学生が4年間でいくら貯金しているのか?」ということを調べてみました。あわせて「どうしたら貯金が貯まるようになるのか?」という解説も行うので、これから貯金をしようと考えている学生の方はよければ参考にしてみてください。
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大学生の平均貯金額は80万円程度
全国大学生活協同組合連合会が2018年に行った調査によれば、大学生が1ヵ月に行う貯金の額は、自宅生が18,050円で、自宅外生(一人暮らし)が13,740円でした。家賃や光熱費などの生活費が掛からない分、自宅生の方が貯金を行いやすい傾向にあるようです。
▼自宅生と自宅外生に分けた際の1ヵ月当たりの大学生の貯金額
自宅生 | 自宅外生 | |
貯金額(1ヵ月当たり) | 18,050円 | 13,740円 |
貯金額(大学4年間) | 866,400円 | 659,520円 |
大学4年間に直してみると、自宅生は4年間で合計866,400円、自宅外生は4年間で659,520円貯蓄を行っているようです。両者を平均すると763,160円となり、大学生は4年間で80万円程度の貯金を貯めていることが分かりました。
また、ここ数年で大学生の貯金額は上昇しているようです。2010年の調査では、自宅生の貯金額は月に15,770円、自宅外生は10,460円となり、ここ8年間で大学生の1月の貯金額は3000円程度上昇している計算となります。
参照:https://www.univcoop.or.jp/press/life/report.html
大学生は何のために貯金をするの?
友人との付き合いや欲しいものを買ったりと、どうしてもお金の支出が多くなってしまう大学生。では、彼らはなぜ貯金をするのでしょうか。
大学生が貯金をする目的は次のようなものがあります。
- 旅行や遊びのため
- 欲しいものを買うため
- 学費などの支出のため
- 就職後の一人暮らし費用
それでは、詳しく見ていきましょう。
流行のものとか買おうと思ったら、結構な額のお金が飛んで行っちゃうんだよね……
大学生の貯金目的① 旅行や遊びのため
旅行やレジャーのためにお金を貯める大学生は多く居ます。社会人になると自由に旅行に行くことが出来なくなるため、大学生のうちに楽しんでおこうという気持ちが強いようです。
日ごろ友人と遊びに行くのであれば1万円程度のお金で十分足りますが、旅行や遠くに遊びに行こうと思えばそれだけでは足りません。時には10万円以上お金がかかる場合もあり、旅行や遊びに行くために大学生は貯金を行っています。
大学生の貯金目的② 欲しいものを買うため
大学生になると、欲しいものが沢山できるようになります。高校生の頃は自由に買い物できなかった人も多いでしょうが、大学生になるとアルバイトでお金を稼げるようになり、稼いだバイト代を使って欲しいものを自由に買えるようになります。
大学生がよく購入するものの一例としては、服、趣味用品、パソコン、車などがあります。服や趣味用品はそれほどお金もかかるものではありませんが、後者のパソコンや車は場合によっては大金が掛かります。何十万~何百万円必要になるケースもあるので、それらの購入を目標として貯金を行っている大学生も多く存在します。
大学生の貯金目的③ 学費などの支出のため
趣味やレジャーのためにお金を貯めている人もいるなか、大学の学費のために貯金を行っている真面目な学生も存在します。文部科学省の調査によると、授業料として年額「国立大学:535,800円」「公立:537,089円」「私立大学:877,735円」かかり、多額の授業料を支払いためには日々の貯金が不可欠になります。
特にここ近年では子供の学費を拠出できない家庭も増加してきており、学費を自ら負担している大学生も少なくありません。
大学生の貯金目的④ 就職後の一人暮らし費用
就職後に一人暮らしをすることを考えて、学生のうちに貯金をしておく人も多くいます。就職先が実家から通える範囲の場所であれば問題はありませんが、就職後の一人暮らしが避けられない場合も人もいるでしょう。
新卒で一人暮らしを始める場合、初期費用として家賃の4~5か月分は必要と言われています。不動産会社への敷金・礼金、家具の購入代金、引っ越し代金など、新生活を始める前にはいろいろとお金がかかってしまいます。なので、少なくとも就職活動がひと段落した時から新生活に向けて貯金をする大学生も多いようです。
どうすれば大学生のうちから80万円貯金できる?
先ほど「大学生の平均貯金額は80万円程度」というお話をしました。この数字はあくまで平均であり、なかには思うように貯金を貯められずに不安を感じている大学生も少なくはないでしょう。
では、どのようにすれば大学生のうちに80万円を貯金できるのでしょうか。
効率的な貯金方法としては、次のようなものがあるでしょう。
- 時給の高いアルバイトをする
- 支出を減らす
- 毎月の貯金額を決める
では、それぞれを詳しく見ていきましょう。
貯金をするためには「日ごろからどれだけ意識してお金を貯められるか」ということが大事です
貯金をする方法① 時給の高いアルバイトをする
まずは”収入”の部分を増やすのが効率が良いでしょう。例えば月に60時間アルバイトに入るとした場合、時給900円だと54,000円です。しかし、時給が1200円になれば72,000円もの金額に上昇します。
アルバイトの時給を上げるためには「深夜シフトに入って割増賃金をもらう」ことが一番手っ取り早いです。深夜シフトの場合は通常の時給の25%増しを支払うことが法律で定められているので、高時給で働くことが出来るでしょう。深夜シフトがあるお店ならアルバイト先を変えることなく働けるので、既にアルバイトを開始している学生にもおススメの方法です。
また、パチンコ屋などの「高時給」なアルバイトをする手段もあります。特に肉体労働系のアルバイトは比較的時給が高い傾向にあるので、そのようなアルバイトを探してみるのも良いでしょう。もちろん高時給な分ほかのアルバイトより仕事がキツイ場合も多いので、厳しい仕事にも耐える気持ちは重要となります。
貯金をする方法② 支出を減らす
次に”支出”の観点です。趣味やレジャーに使うお金を減らせば貯金も上手くいくでしょう。そのためには、家計簿をつけるなどして毎月の出費額を「見える化」しておくことが重要です。目に見えて出費額が多い項目があれば、まずはそこから削っていくようにしましょう。
特に大学生時代で増えがちな出費が「交際費」と「欲しいものを買う支出」の2点です。自由にお金を使うことが難しかった高校生時代と比べてアルバイトなどで多額のお金を入ってくるようになり、これまでの反動でついつい遊びにお金を使いすぎたり、衝動買いに走ったりしてしまいがちです。
また、一人暮らしの学生なら減らせる支出も多くあるでしょう。例えば日々の食事を外食で済ませている場合、自炊を行うようになれば食費の節約にもなります。他にもエアコンの温度を調整したりお風呂をシャワーのみで済ませるようにすれば、水道光熱費も節約できるようになります。
貯金をする方法③ 毎月の貯金額を決める
もしくは毎月の貯金額の目標を決めておくのも有効です。毎月の収入から余った金額を貯蓄するのと、あらかじめ貯金のノルマを決めておくのでは、貯金を行う気持ちに大きな差が出ます。毎月2万円貯金する、などのように毎月の貯金を義務化すれば上手に貯金が出来るようになるでしょう。
他にも500円貯金のように、財布の中に余った小銭を貯金する方法もおススメです。小銭があればジュースやお菓子などを買いやすくなるため、財布の中身をお札のみにして無駄な出費を減らすことが出来ます。
貯金のためには計画性が大事
今回の調査では大学生の平均貯金額は80万円程度という結果が出ました。
最近は学生自身が授業料を負担している家庭も増えていることもあり、この貯金額を見て「意外と多いな……」と感じた大学生の方も多いのではないでしょうか?
自由にお金を使うことの難しかった高校生の頃から一転して、大学生はアルバイトなどで自由に使えるお金の額が増えて、ついつい欲しいもの買ったり遊び・レジャーで散財を繰り返してしまいがちです。
大学生が上手に貯金を行うコツは以下の通りです。
- 時給の高いアルバイトをする
- 支出を減らす
- 毎月の貯金額を決める
いずれにせよ、計画性をもって貯金をすることが大切です。卒業後の新生活にはお金がかかる場面が多いので、一人暮らしを想定している方は大学生の内から準備をしておくことが重要になるでしょう。