サトウキビを原料としていて、映画「パイレーツオブカリビアン」で一躍有名になったお酒のラム酒。喉を焼く酒精の強さと仄かに香るサトウキビの甘みが人気で、病みつきになる人も多くいるのだとか。今回はそんなラム酒のおススメ商品を一挙にご紹介します。
以前「【初心者向け】ラム酒とは? 原材料や歴史、おススメの種類を分かりやすく紹介!」という記事を書きましたが、まだご覧になってない方はぜひどうぞ。
☆今回おススメするラム酒一覧☆
見出し
市販品のラム酒は4種類に分けられる
おススメの商品を解説する前に、まずはラム酒の種類について学びましょう。
ラム酒はおそらくあなたが想像されているよりたくさんの種類があり、それぞれ全く違った特徴を持っています。ラム酒の種類を学ぶことは、最適な一本を見つけ出すための近道になるでしょう。
さて、現在売ってあるラム酒は主に以下の4種類に分類されます。
それぞれ特徴が全く違うラム酒なので、用途に合わせたものを選ぶようにしましょう。
カクテル用のホワイトラム
別名「シルバーラム」とも呼ばれており、ウォッカやジンと同様に無色透明な外見をしているのがホワイトラムの特徴です。製造方法には活性炭が用いられており、炭でろ過することによって色を取り除いています。
このホワイトラムの最大の特徴は、お酒特有の癖が少ないことです。ゆえにお酒の独特の風味が苦手な方であったり、カクテルとして使用される方に最適な種類となります。「モヒート」「XYZ」などなど、居酒屋で見かけることも多いカクテルにもラム酒が使われているケースがあります。
ホワイトラムは「無色透明」「癖が少ない」という2点の特徴を持つため、カクテルに最も向いているラム酒と言えるでしょう。もちろんそのまま飲んでも美味しいですが、ジュースや果物と合わせて飲むのをおススメします。
ストレート用のゴールドラム
樽で程よく熟成された黄金色のラム酒をゴールドラムと呼びます。外見的にはウィスキーと同じ色をしており、適度な香りと色合いが人気のラム酒です。ホワイトラムとダークラムをブレンドして作られるゴールドラムもあり、色と香りは両者の中間的な立ち位置に存在します。
ゴールドラムを購入される殆どの方が、ロックやストレートで飲むことを目的とされています。金色に輝くゴールドラムは見た目も良く、飲む前から楽しめることは間違いなしです。
通好みのダークラム
深い風味と濃い色合いを兼ねそろえているのがダークラムです。しっかりと長年に掛けて樽で熟成されたラム酒は、他のラム酒に比べてかなり強い香りが付いています。しかし、それだけに好き嫌いはあり、お酒初心者の方には難しいかもしれません。
特徴は、強い風味と色合いです。一般的に、ラムレーズンなどのお菓子作りに使用されます。ダークラムの中にはお菓子作りによく使われている商品もあり、お菓子を作るためにラム酒を買う方もいるくらい強い人気を博しています。
そのまま飲むことも出来ますが、香りが非常に強いためお酒に慣れている方でないと厳しいと思います。
「普段からウィスキーやブランデーをストレートで飲んでるよ!」という方だと大丈夫でしょう。ダークラムの鼻腔を抜ける強烈な香りを、一度は体験してみることをおススメします。
初心者におススメのスパイスドラム
スパイスドラムとは、ゴールドラムやダークラムに「バニラビーンズ」や「シナモン」などで香り付けをしたものを指します。ラム酒本来の味わいに加えて飲みやすく香り付けがされているので、初心者の方でも楽しめる種類となっています。
ゴールドラム同様にストレートで楽しむ方におススメな種類ですが、香り付けがされているため飲みやすく、より万人向けのラム酒と言えるでしょう。「お酒特有の匂いが嫌い……」という方にも自信をもって薦められるのがスパイスドラムです。
使用している香料も商品ごとに違うので、商品によって味が全然違うのも楽しみの1つです。
香料入りで飲みやすいので、もしラム酒選びに迷ったらこのスパイスドラムを選ぶのをお勧めします。
ラム酒の選び方で気を付けたいこと
これまでの記事で、ラム酒は4種類に大別されることが分かりました。では、自分の好みにあったラム酒はどのように探せばいいのでしょうか?
満足できるラム酒を探すために重要な選び方は、以下の3つがあります。
自分の好みにマッチしたものを見つけられるように、しっかりと確認しておきましょう。
飲み方
好みのラム酒を見つけるためには、「どのような飲み方でラム酒を楽しむのか」ということを避けては通れません。カクテルならホワイトラム、ストレートならゴールドラムやスパイスドラムという風に、ラム酒には飲み方にあった種類が存在します。
これをないがしろにしていると、自分の好みに合ったラム酒に出会うのは難しいでしょう。
例えば「カクテルが飲みたかったのに、購入したラム酒がストレート向けのダークラムだった……」なんてことになってしまっては勿体ありません。カクテルならホワイトラムを選択するように、必ず用途にマッチしたラム酒を選ぶようにしましょう。
好き嫌い
様々な種類があるだけに、人によっては好き嫌いの分かれるラム酒も存在します。
特にお酒の独特な香りが強く感じられるラム酒は、種類によっては好みが分かれます。お酒を飲みなれている方には至高の一品でも、初めて飲むには向かない商品は一部あります。
特に注意するべきなのがダークラムですね。
ラム酒の中でもトップクラスに強い風味を持つヘダークラムは、芳醇な味わいが理由で愛好者も多く存在しますが、お酒独特の香りから初心者には不向きな一品です。
ダークラムは種類がたくさんありスーパーなどで市販されている商品も多いので、間違って選ばないように注意しましょう。
アルコールの強さ
ラム酒を選ぶときには、自分がどれだけお酒に強いかということも考えて決めましょう。
ラム酒のアルコールの強さは低いもので40%から始まり、高いものでは65%程度のラム酒も存在します。
いきなり65%のラム酒を選ぶと「アルコールが強すぎて飲めない……」なんてことになりかねないので、アルコール度数の選択は慎重に行いましょう。
アルコールに弱い方は飲みやすいカクテルとして飲むことを前提として、カクテルに向いているホワイトラムを選ぶなど、少しの工夫が必要です。
おススメのラム酒
では、ここからおススメのラム酒を紹介していきます。
とはいえ、先述した通り飲み方によって選ぶべきラム酒の種類は変わります。
カクテル、ストレート、お菓子作りなどなど、楽しみ方にあったラム酒を選ぶのが理想的です。
なので今回は、用途別におススメのラム酒を分類して紹介をします。
カクテル用、ストレート用、という風に商品を分けて書くので、自分の用途に合ったラム酒を見るようにしましょう。
カクテルとして楽しめるラム酒
まずはカクテルとして楽しめるラム酒の紹介です。
カクテル向きのラム酒としては、「無色透明」「風味が抑えられている」という特徴があるホワイトラムがおススメです。
そのまま飲むには味わいが薄いラム酒が多いですが、カクテルには最適な一品ばかりです。
「モヒート」「XYZ」などのカクテルを楽しみたい方はこちらのホワイトラムを購入するのがベストでしょう。
バカルディ スペリオール
最初におススメしたいのが、世界最大のラム酒メーカーであるバカルディが製造している「スペリオール」という名前のホワイトラムです。緑あふれるプエルトリコで製造され、1年から1年半ほど樽の中でしっかりと熟成されたこの商品は、既存のホワイトラムの中では最高の評価を受けています。
ドライな口当たりの中に、微かにバニラとあんず(アプリコット)の香りが鼻を抜けるのが特徴的で、甘みと酸味のバランスが必要になるカクテルには不可欠なベースとして扱われており、本場のバーでも一番多く使用されているのがこの商品です。ラム酒を使用したカクテルには欠かせない一品として、多くの人に愛飲されています。
商品情報
商品タイプ | ホワイトラム |
ブランド名 | BACARDI(バカルディ) |
アルコール度数 | 40% |
内容量 | 750ml |
原産国 | プエルトリコ |
用途 | カクテル・ストレート |
サントリー ロンリコ ホワイト
1860年にプエルトリコに設立された、ロンリコ社が手掛けるホワイトラム。禁酒法時代にお酒の製造を許された唯一のメーカーで、長年に渡り伝統を受け継いできた由緒あるラム酒の1つ。ロンリコという名前はラムのスペイン語のロン(ron)と、リッチを表すリコ(rico)を合わせたもの。
すっきりとした香りと味わいを持つのが特徴で、あらゆるカクテルにマッチする一本。ホワイトラムの中でも甘さを抑えたドライな風味は、ソーダ割やストレートとしても楽しむことが出来る。
商品情報
商品タイプ | ホワイトラム |
ブランド名 | ロンリコ |
アルコール度数 | 40% |
内容量 | 700ml |
原産国 | アメリカ合衆国 |
用途 | カクテル・ストレート |
マイヤーズラム プラチナホワイト
同ブランドのダークラム「マイヤーズ オリジナルダーク」をろ過することで作り出したホワイトラム。ジャマイカ産のラム酒で、ホワイト・オークの樽で最大4年もの歳月をかけて、手間と時間を惜しまずに作られた一本である。
マイヤーズラム独特の風味は愛好家の中で広く知られており、ろ過されてホワイトラムになっても微かに感じることが出来る。カクテルにも最適だが、過熱しても風味が残りやすいことからお菓子作りにも使用されることがある。
商品情報
商品タイプ | ホワイトラム |
ブランド名 | MYERS’S RUM(マイヤーズラム) |
アルコール度数 | 40% |
内容量 | 750ml |
原産国 | ジャマイカ |
用途 | カクテル・ストレート・お菓子作り |
ストレートで楽しめるラム酒
では、次はストレートで楽しめるラム酒を紹介します。
ストレートでよく飲まれているラム酒の種類は、ゴールドラムとスパイスドラムの2種類です。
ラム酒本来の味わいを楽しみたいなら「ゴールドラム」を、バニラやシナモンの甘い香りを楽しみたいなら「スパイスドラム」を選ぶといいでしょう。
バカルディ ゴールド
オークの樽で3年間熟成させたバカルディラムの原酒をブレンドした商品。通常のダークラムと同等の強い香りを持ちつつも、すっきりとした後味の飲みやすさが愛好家たちの間で評判となっている。
ゴールドラムの定番としてストレートやロックで楽しむだけでなく、カクテルのベースとしても使うことが出来る。有名なカクテルの1つであるキューバリブレは、バカルディとコーラを割ることでしか飲むことは出来ない。
商品情報
商品タイプ | ゴールドラム |
ブランド名 | BACARDI(バカルディ) |
アルコール度数 | 40% |
内容量 | 700ml |
原産国 | プエルトリコ |
用途 | カクテル・ストレート |
ベーリョ バヘイロ ゴールド
ブラジルで国民的な人気を博しており、ダブル蒸留製法によってラム酒自体の味わいが豊かに表現されている一本。製造には香り高いことで有名なオーク樽が使われており、7年もの歳月をかけて丁寧に熟成された1ランク上の味わいを感じられる。
ストレートやロックはもちろん、ライム1つと砂糖小さじ3杯を加えたカクテル「カイピリーニャ」でも楽しめる。アルコール臭も少なく飲み口の刺激もまろやかなため、初心者にも自信をもって薦められる一品と言える。
商品情報
商品タイプ | ゴールドラム |
ブランド名 | ベーリョ・バヘイロ |
アルコール度数 | 39% |
内容量 | 700ml |
原産国 | ブラジル |
用途 | カクテル・ストレート |
キャプテンモルガン プライベートストック
17世紀のカリブ海を暴れまわった伝説の海賊「ヘンリー・モーガン」に因んで生まれたラム酒のブランド「キャプテン・モルガン」。通常のスパイスドラムとの大きな違いは、生産者が自ら楽しむために高品質の仕上がりのラムを厳選した「プライベートストック」であるという点。
スパイスとしてシナモン等を使用しており、スパイスドラムの中でも特に甘口の口当たりとなっている。おススメの飲み方はストレートだが、バニラアイスに掛けたりと、飲む以外の使い方でも楽しめる味わいが人気。
商品情報
商品タイプ | スパイスドラム |
ブランド名 | キャプテンモルガン |
アルコール度数 | 40% |
内容量 | 1,000ml |
用途 | ストレート |
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クラーケン ブラック
11種類以上もの秘密のスパイスを織り交ぜており、甘みと風味のバランスが良く、鼻を抜けるビターなキャラメルの香りが特徴的。イカのスミを思わせるブラックの色合いは、眺めているだけで楽しむことが出来る。
スパイスドラムの味わいを感じるためストレートで飲むことを推奨するが、コーラで割った「クラーケンコーク」やエナジードリンクと混ぜた「クラーケン・ボム」というカクテルにして飲むのもおススメである。
商品情報
商品タイプ | スパイスドラム |
ブランド名 | クラーケン |
アルコール度数 | 47% |
内容量 | 750ml |
原産国 | トリニダード・トバゴ共和国 |
用途 | カクテル・ストレート |
お菓子作りに使えるラム酒
ここからはお菓子作りにも使えるラム酒のおススメです。
お菓子作り用のラム酒としては、香りと味わいが非常に強いダークラムが最もマッチします。
もちろんストレートやカクテルにしても美味しいですが、お酒初心者の方には風味がキツイ場合が多いので気を付けましょう。
マイヤーズラム オリジナルダーク
世界中の一流洋菓子店でも愛用されているのが、この「マイヤーズラム オリジナルダーク」である。日本でもトップクラスに広く流通されており、スーパーやコンビニにも置いてあるメジャーな一品。
マイヤーズラムの最大の特徴が「過熱しても風味が落ちにくい」こと。独特な甘口の風味は過熱した後でも存分に堪能することが出来る。ラムレーズンなどの非加熱で作るお菓子だけでなく、ケーキなどの焼き菓子にも使えるのがポイント。
これ1つあれば大抵のお菓子作りには困らない、非常な便利なダークラムです。
商品情報
商品タイプ | ダークラム |
ブランド名 | MYERS’S RUM(マイヤーズラム) |
アルコール度数 | 40% |
内容量 | 700ml |
原産国 | ジャマイカ |
用途 | ストレート・お菓子作り |
自分の好みに合ったラム酒を見つけよう
今回の記事でご紹介した通り、ラム酒には様々な種類があります。
カクテル向けのホワイトラム、ストレート向けのゴールドラム、香り高いスパイスドラム、通向けのダークラム。
それぞれ別の種類のお酒なんじゃないかと疑うくらいに味わいが違い、それがラム酒の面白いところだと感じます。
もし、記事の中で好みの一本が見つけていただけたなら幸いです。
もし「このラム酒美味しかったよ!」という感想がありましたら、こっそりコメント欄で教えてください!