最近ネットでよく話題になるのがオンラインストレージです。オンラインストレージとはネットワークを通じてサーバーにデータを保存するシステムのことで、プライベート以外にも仕事でも活用されています。
ただ、ネットで利用できるオンラインストレージは無料版と有料版で分かれており、どちらを使用するべきか迷う人も多いと思います。
今回はそんな方のために、オンラインストレージの無料版と有料版の違いについて解説を行っていきます。
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オンラインストレージとは
オンラインストレージとはインターネットのサーバーでファイルを保存するシステムのことを指します。
通常、画像や動画などのファイルを保存する場合、HDDやSSDなどのパソコンのハードディスクに保存を行うことが多いでしょう。
ただ、オンラインストレージではクラウド上にあるサーバーにデータを保存することになるため、パソコン本体の容量を圧迫することがなくデータの保存を行えます。
個人でもオンラインストレージを使用している人は多いですが、最近は仕事でもオンラインストレージが使用されることも多くなってきています。
オンラインストレージを使えば、色々なデバイスからファイルにアクセスできるようになったり、重要なデータのバックアップを常に取れるようになったりします。
私生活や仕事を問わず、これからもオンラインストレージを使用するユーザーは増えていくと考えられるでしょう。
オンラインストレージを使うメリット
メリット② 違うデバイスでもデータにアクセスできる
メリット③ ファイルのバックアップ機能がある
メリット① パソコン自体の容量が減らない
オンラインストレージを使用する最大のメリットが「パソコン自体の容量を使用せずにデータを保存できる」ということです。
画像や動画のファイルを保存する場合、通常はパソコンのローカルディスクにデータを保存することになります。
ローカルディスクとはパソコンの「HDD」や「SSD」などと呼ばれる部位のことで、当然ですが保存するデータの量が増えれば増えるほどローカルディスクの空き容量は減少してしまいます。
最近は技術の進歩によってパソコンに保存できるデータの容量が増えつつありますが、たくさんのデータを保存すると空き容量が不足してしまいがちになってしまいます。
ただ、オンラインストレージにデータをアップロードして保存する場合、データはローカルディスク内に保存されないためパソコン自体の空き容量を節約することが可能です。
なので「パソコンの空き容量を増やしたいけど、データを消したくない……」という場合はオンラインストレージの活用を視野に入れるといいかもしれません。
メリット② 違うデバイスでもデータにアクセスできる
オンラインストレージの魅力のひとつとして「違うデバイスでもデータにアクセスできる」ということがあります。
従来通りパソコンのローカルディスクにデータを保存している場合、そのパソコンを起動しなければデータを見ることはできません。そのため外出している時にデータにアクセスすることが出来なかったり、パソコンが壊れているとデータを見ることが出来なかったりするデメリットがあります。
ただオンラインストレージを使用した場合、どのデバイスからでもデータを見ることが出来るようになります。
例えばパソコンAでオンラインストレージに保存したフォルダを、パソコンBやスマホ・タブレット等でも閲覧できるようになります。
インターネットにさえ繋がっていればどのデバイスでもデータを見ることが出来るため、ファイルを移動・共有する際には非常に便利なサービスと言えます。
メリット③ ファイルのバックアップ機能がある
オンラインストレージの中には、アップロードしたファイルのバックアップ機能があるものもあります。
バックアップ機能とは「データを過去の状態に巻き戻す機能」のことです。この機能があればファイルを間違って消してしまったり、上書きしてしまったりしたときにファイルを元通りにすることが出来ます。
なので、消えたら困る重要なファイルを管理する時もオンラインストレージなら安心して保存することが可能でしょう。
ただしファイルのバックアップ機能が付いていないサービスもあるので、そのあたりは使用する前にしっかりと確認しておくようにしましょう。
オンラインストレージの無料版と有料版の違い
同じ会社のオンラインストレージでも「無料版」と「有料版」の2種類に分かれていることが多く、有料版を契約することで様々な機能を使うことが出来るようになります。
現在使われている主流のオンラインストレージの殆どは無料で使用できるものが多いですが、無料版ではデータの保存容量等に制限が掛かっており、たくさんのデータを保存したい人などは有料版を使用すると良いでしょう。
オンラインストレージの無料版と有料版の最も大きな違いとしては「無料版だとサーバーに預けられる容量が少ない」ということです。
無料版で使用できる容量はサービスによって異なりますが、一般的に「5GB~50GB」であることが多いです。
有料版の場合は支払う金額によって変わりますが、「100GB~1TB」程度で選べることが多いです。もちろん容量が大きくなるほど月額料金は高くなってしまうので、自分が使用する容量に合わせたプランを選ぶと良いでしょう。
なお、オンラインストレージの有料版はサブスクリプション型になっていることが多く、毎月料金の支払いが発生してしまう点には注意が必要です。
無料版と有料版の料金&容量の比較
オンラインストレージの使用を検討している方にとって最も気になるのが「無料プランと有料プランにはどのような違いがあるのか?」ということでしょう。
下記に主なオンラインストレージサービスの有料プランと無料プランの違いについて纏めています。料金や容量について簡単に記載しているので、気になる方は参考にしてみてください。
▼オンラインストレージの無料プランと有料プランの違い
無料で使える容量 | 月額料金 | 有料で使える容量 | |
GoogleOne | 15GB | 250円~ | 100GB~ |
OneDrive | 5GB | 224円~ | 100GB~ |
Dropbox | 2GB | 1,200円 | 2TB |
FireStorage | 無制限(※1) | 943円~(※2) | 無制限(※1) |
MEGA | 20GB | 668円~(※2) | 400GB~ |
Box | 10GB | 1,200円 | 100GB |
※1 FireStorageのサービスは容量無制限ですが、1ファイルの最大アップロードサイズが約2GBまでといった制限があります。
※2 料金については為替等が関係するため、記載されているのは記事制作時の価格です。現在の価格は公式サイト等でご確認ください。
個人利用なら無料のオンラインストレージで十分
オンラインストレージには有料版と無料版の2種類がありますが、個人で利用する目的なら無料版で十分です。
理由としては「無料版でも十分な容量を使用できる」「もし容量が足りなければ他のオンラインストレージを併用すればいい」という2点の理由があります。
有料版だと大容量のファイルをサーバーにアップロードすることが出来ますが、反対に言うとそれだけのメリットくらいしかありません。個人利用でそこまで多くのファイルを保存する訳ではないのなら、無料版で十分と言えるでしょう。
無料版の容量ではどのくらいのデータが保存できる?
オンラインストレージのサービスは「無料版」と「有料版」に分かれていることが多く、先ほどお伝えした通り無料版は有料版に比べて容量が少ないという制限があります。
一般的にオンラインストレージの無料版の容量制限は「5GB~20GB」程度であることが多いです。
ちなみに以下が動画や画像などを保存した時の容量です。無料版で使えることの多い「5GB~50GB」に合わせて計算しているので、オンラインストレージに動画や画像等を保存する場合はぜひ参考にしてみてください。
▼動画やデータを保存した時の容量
5GB | 20GB | |
画像(中画質) | 約3.3万枚 | 約13.4万枚 |
画像(高画質) | 約1.5万枚 | 約6万枚 |
動画(中画質) | 約10時間分 | 約40時間分 |
動画(高画質) | 約5時間分 | 約20時間分 |
なお、上記の「中画質」「高画質」などという計算は、それぞれ上から「1280×850」「1920×1280」「480p」「1080p」のファイルサイズで計算しています。
オンラインストレージが容量不足になった時はどうする?
オンラインストレージに沢山のデータを保存していると、容量制限に引っ掛かることがあると思います。
文書ファイルなどをアップロードするくらいなら空き容量が足りなくなることは無いでしょうが、画像や動画などのサイズが大きいファイルをたくさんアップロードした場合、容量制限に引っ掛かってしまうことがあります。
こうした容量不足が発生した場合は、以下の対策方法をとると良いでしょう。
- 有料プランに切り替える
- 他のオンラインストレージを併用する
これから詳しく解説していくので、一緒に見ていきましょう。
対処法① 有料プランに切り替える
オンラインストレージの容量が足りなくなった時は、有料プランに切り替えるというのも一つの手です。
有料プランに加入することでストレージの最大容量を増やすことが出来るので、ファイルの削除等を行うことなく新しいファイルの保存を行うことができます。
ちなみにオンラインストレージの有料プランの料金はまちまちですが、例えばMicrosoftのOneDriveは「月額224円~」ほどで有料プランに加入することが可能です。
月額224円なら一年あたり「2688円」ということになるので、安いオンラインストレージのサービスを選べば金銭的にも負担にならないと思います。
対処法② 他のオンラインストレージを併用する
現在使用しているオンラインストレージの容量がいっぱいになってしまった場合、他のオンラインストレージの無料サービスを併用するという手段もあります。
例えばMicrosoftの「OneDrive」の無料プランの容量制限に引っ掛かったとき、他のオンラインストレージの「Google Drive」や「Dropbox」などを併用するということですね。
他のサービスの無料プランを併用すれば、お金をかけることなく容量制限を回避することが出来るので、「容量制限で困っているけど有料プランには加入したくない」という方にはピッタリの方法です。
ただし色々なオンラインストレージを使用していると、どのサービスにどのデータを保存したか分からなくなる時があります。メモ帳を活用するなどして、どこにどのデータがあるか保存しておくと良いでしょう。
まとめ:便利なオンラインストレージを使おう
オンラインストレージを使用してファイルの保存をすることで、パソコン本体にファイルを保存することなくデータを保存することが可能です。
パソコン本体の空き容量を節約する以外にも、他のデバイスでもデータにアクセスできるようになったり、他の人とファイルを共有できたりするメリットもあります。
オンラインストレージの中には無料で使用できるサービスも多いので、気になった方は試してみると良いでしょう。