圧縮ファイルの「rar」とは?zipとの比較についても解説!

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この記事では、ファイル圧縮形式の一つである「rar」について、基本的な特徴やメリット・デメリットを詳しく解説します。

rarは、特に大容量のファイルを効率よく保存・送信する場合に役に立ち、圧縮率やセキュリティ面でも優れた機能を持っています。

また、この記事ではzip形式との比較やrarファイルを扱うための専用ソフトについても紹介するので、圧縮形式の選び方に迷っている方はぜひ参考にしてください!

 

rar(圧縮ファイル)とは?

rarはファイルの容量を小さくするための圧縮形式の一つで、主に大容量のファイルをやり取りする際にファイルサイズを小さくするために使用されます。

圧縮ファイルでは一般的に「zip形式」がよく知られていますが、rar形式は圧縮率がさらに高く、zip形式と比べてファイルを圧縮した時により小さなサイズに圧縮することが出来ます。さらに、rarは1つのファイルを複数に分割して圧縮する機能も持っており、送りたいファイルを小分けにして相手に渡すなどといったことも出来たりします。

また、rar形式はパスワード保護や暗号化の機能を持っているため、セキュリティを重視する場合にも適しています。rarファイルを作成・解凍するには「WinRAR」などのソフトが必要ですが、その使いやすさや高い圧縮性能から多くの人に利用されています。

 

rarを使用するメリット

圧縮形式の「rar」を使用することで、インターネット等でデータを送る時に効率よくやり取りすることが出来ると分かりました。では、圧縮形式の中でも「rar形式」を使用することにどのようなメリットがあるのでしょうか?

以下は圧縮形式で「rar」を使用する場合のメリットです。

メリット① 他の圧縮形式に比べて圧縮率が高い
メリット② 1つのファイルを複数に分割できる
メリット③ 暗号化を行うことが出来る

では、これからそれぞれのメリットについて詳しく説明を行っていきます。

 

メリット① 他の圧縮形式に比べて圧縮率が高い

rarは、zipよりも高い圧縮率を誇ります。例えば同じファイルを圧縮した場合でも、zipで圧縮したファイルよりもrarで圧縮したファイルの方が容量を小さく出来ることが多いです。特に、動画ファイルや高解像度の画像、ゲームファイルなどの大容量のファイルを圧縮する時はrar形式のほうが便利と言えます。

特に動画データやゲームファイルなどについては、一つのファイルで数GB~数十GBなどの大容量のファイルを取り扱うことが多いです。例えば100GBのファイルを「100GB→70GB」に圧縮できた場合と「100GB→50GB」に圧縮できた場合ではかなり大きな差になります。

圧縮したファイルをインターネットでやり取りする際などには、こちらの圧縮率の違いで便利さがかなり変わります。上記のように「70GB」と「50GB」のファイルでは転送速度も大きく変わるため、圧縮率が高いほど早くファイルをやり取りできることになります。

バニラ
バニラ

rar形式はzip形式よりも高い圧縮率でファイルを保存できるので、データの転送を行うときにもより効率的に行うことが出来るようになります。

 

メリット② 1つのファイルを複数に分割できる

大容量のファイルをメールやファイル転送サービスで送る際、サイズ制限に引っかかることがよくあると思います。

rarなら1つのファイルを複数に分けて圧縮することが可能です。たとえば、10GBのゲームファイルを1GBずつに分割して送ると受信者側も一度に大きな容量をダウンロードする手間が省けますし、上記のようなメールやファイル転送サービスのサイズ制限に引っかかることなくファイルの送受信が出来るようになります。

そのため実際に大容量のファイルをやり取りする際などは、rar形式でファイルを幾つかに分割して送ることもあったりします。

バニラ
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例えばメールだと「添付ファイルの上限が〇MBまで~」みたいな制限があることも多いけど、rar形式ならファイルを分割して遅れるので、そうした制限も回避できます!

 

メリット③ 暗号化を行うことが出来る

rarにはファイルにパスワードをかけて暗号化する機能もあります。これにより、個人情報や機密データを安全にやり取りできるのがポイントです。

たとえば、機密性の高いファイルを共有する際、パスワード機能がない圧縮方式だとファイルを入手すれば誰でも中身を確認できてしまいます。

ただ、パスワード付きのrarファイルを使えば「パスワードを知っている人」しかファイルの中身を確認できないため、もし本来の相手以外にも渡してしまった場合などでも中身を見られないようにすることが出来ます。

バニラ
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ただし圧縮ファイルにパスワードを掛けるとセキュリティソフトでスキャンが出来ないので、必要なとき以外は止めておきましょう。

 

rarを使用するデメリット

先述したように、rar形式は圧縮率が高かったり、ファイルの分割機能があったり非常に便利な部分がありますが、反対にデメリットもいくつか存在します。

rarを使用するデメリットは下記の通りです。

デメリット① 使用する時は解凍しなければならない
デメリット② 圧縮・解答にはフリーソフトが必要
デメリット③ 圧縮に時間がかかる

これからそれぞれのデメリットについて詳しく解説をしていくので、一緒に見ていきましょう。
 

デメリット① 使用する時は解凍しなければならない

これは圧縮ファイル全般に言えることですが、使用する際はまず解凍が必要です。

通常のファイルであればダウンロードすればすぐに使用したり閲覧したりすることが出来ますが、圧縮されたファイルについては「解凍」を行うまで使用したり閲覧することは出来ません。

この手間は圧縮形式を問わず発生するものの、複数のファイルをやり取りしたりする場合は解凍の手間がデメリットに感じることがあるでしょう。

バニラ
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解凍が必要なのは他の圧縮方式でも一緒ですが、大容量のファイルであったり、ファイルの数が多い時などには少し面倒に感じてしまいます。

デメリット② 圧縮・解答にはフリーソフトが必要

rar形式で圧縮・解凍を行う場合、WindowsやMacの標準機能でrarは扱えないため「Winrar」や「7-zip」などの専用ソフトを使って圧縮・解凍の作業を行う必要があります。

zipファイルであればWindowsやmacOSで標準サポートされているため解凍ソフトが不要で手軽に扱えるのが強みですが、rar形式では専用ソフトの導入の手間が発生してしまいます。

ただしソフトウェアについては一度ダウンロードしてしまえば次以降はすぐに圧縮・解凍が出来るようになるため、初回さえ面倒な設定を行えば次からはzipなどと同じように時間を掛けずに圧縮・解凍が可能です。

バニラ
バニラ

rarファイルは圧縮・解凍に専用のソフトが必要です。実際にrarファイルの圧縮・解凍が出来るおススメのソフトについては↓で詳しく紹介します!

 

デメリット③ 圧縮に時間がかかる

rarは高い圧縮率を誇る反面、圧縮にかかる時間がzipに比べてやや長くなることがあります。特に、ファイルサイズが大きい場合には圧縮作業の完了まで時間がかかることがあり、急いでいるときには不便に感じるかもしれません。

また先ほどの話と被りますが、rarの圧縮を行うときは専用のフリーソフトをダウンロードしなければならないため、初めてrarの圧縮を行う際は少し時間が掛かってしまうでしょう。

ただ、rarファイルは圧縮に時間が掛かるぶん他の圧縮形式に比べて圧縮率は高いです。ファイルサイズが小さくなればそれだけファイルを渡したりする場合の転送時間も短くなるので、圧縮に時間はかかってもトータルでは短時間で済むといったこともあります。

バニラ
バニラ

個人的には多少時間がかかってもいいので、圧縮率が高い方が便利だと思います。

 

rar形式とzip形式の違い

数ある圧縮形式の中でも、おそらくもっとも一般的に使用されているのは「zip形式」です。

zip形式はWindowsやMac等のPCの標準機能で圧縮・解凍が出来るということもあり、非常に多くの人に利用されています。

では、ここからそんなzipファイルに対して「rarとzipは何が違うのか?」について解説を行っていきます。

 

【rarとzipの違い】

  • 圧縮率の違い:先述したように、rarはzipよりも高い圧縮率を持っています。数MB~数百MBくらいのファイルを圧縮するのでああれば他の圧縮形式とそこまで違いはありませんが、数十GB程度の大容量のファイルを圧縮した時のファイルサイズはかなり違ってきます。

  • 扱えるファイルサイズの違い:通常のzip形式では圧縮できるファイルの上限サイズが4GBと決まっているのに対して、rar形式では最大で約9,000PB(ペタバイト)まで対応しており、zipでは扱えない大容量のファイルもrar形式では圧縮が出来ます。zipでもzip64形式という拡張機能を使用すれば4GB以上のファイルも扱えますが、その拡張機能を使用するには専用ソフトを用いる必要があります。

  • ファイル分割の有無:rarはファイルを分割して保存ができるのに対して、zipは基本的にファイルの分割機能を持っていません。そのため、例えばrarだと「大容量ファイルを複数に分けて保存して、分割した状態で相手に送る」などの方法も可能です。

  • 専用ソフトの必要の有無:zipファイルはWindowsやMacのPCであれば標準機能で圧縮・解凍が出来ますが、rarは専用のフリーソフト等を入れなければ圧縮・解凍が出来ない仕組みになっています。

  • セキュリティ面:rarはzipよりも暗号化が強力です。zipにも暗号化機能はあるものの、rarの方が暗号化アルゴリズムが優れており、重要な情報を用いるのであればzipよりもrar形式のほうが安心と言えます。

バニラ
バニラ

見ての通り、rarとzipはかなり違いがあることが分かっていただけると思います。単純な機能だけで見ればrarの方が多機能で便利な部分が多いです。

 

「rar」ファイルを圧縮・解凍できるフリーソフト

先ほど説明したように、WindowsやMacの標準機能ではrarファイルを圧縮・解凍することは出来ないので、rar形式を使用する際は専用のソフトをダウンロードしなければなりません。

ここから、そんな「rar形式でファイルを圧縮・解凍できるフリーソフトの紹介」を行っていきます。

Winrar

Winrarは、rar形式のファイルを圧縮・解凍するための公式ツールです。シンプルで使いやすいインターフェースを持っており、rar以外にもzip・lzh・iso・tar・ace・cab・gzip・arjなど様々な圧縮方式に対応しています。

また、Winrarはシェアウェア(試用期間は無料で使用できるが、継続して使用するには購入が必要)タイプの製品で、インストールしてから40日間は無料で使用することが出来ます。ただ、試用期間を過ぎた後も「製品を気に入ったなら購入してください」というメッセージが表示されるだけで、事実上無料でいつまでも使用することが可能です。

>>ダウンロードはこちらから

7zip

「7-zip」は、フリーソフトとして非常に人気のある圧縮・解凍ツールです。

こちらのソフトでrar形式のファイル以外にも独自規格で非常に圧縮率が高い7z方式や、一般的なzip形式やlzh形式についても使用することが可能です。幅広い圧縮形式に対応しており、かつ料金もかからず完全無料で使用できるため多くの人に愛用されています。

Winrarに比べると少しインターフェースはシンプルですが、その分動作が軽快で、定期購入を求めるポップアップ等も出てこないのが良い点です。

>>ダウンロードはこちらから

 

まとめ:rarを利用してファイルの圧縮を行う

今回は圧縮方式の一つである「rar」についての解説と、zip形式との比較を行いました。

rar形式はzip形式に比べて「圧縮率が高い」「1つのファイルを複数に分割して圧縮できる」などのメリットがあるため、単純な性能だけで見るながらrar形式はzip形式よりも優れている部分が多いです。

ただrar形式だと「専用のフリーソフト等を使用しないと圧縮・解凍が出来ない」や「圧縮に時間が掛かることがある」などのデメリットも存在します。

どの圧縮形式を使用するのが良いかは状況によってさまざまですが、例えば大容量のファイルをやり取りする際などでは、圧縮率が高くてファイル分割が出来るrar形式の方をおすすめと言えるでしょう。

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