【解説】圧縮ファイルの「zip」とは何?使用するメリットとデメリットについて!

zipパソコン&スマホ

パソコンで大量のデータを送受信する際は、ファイルの圧縮を行うことでデータの容量を小さくすることが出来るようになります。そんなファイルの圧縮方法の代表的なものが「zip」と呼ばれる形式で、国内外問わずにたくさんの人がこの形式での圧縮ファイルを利用しています。

この記事ではそうした「zip」ファイルについて、「zip」を使用するメリットや「zip」を圧縮・解凍できるフリーソフトなどを紹介していきます。

 

zip(圧縮ファイル)とは?

パソコン用語として頻繁に見かける「zip」という言葉は、いくつか存在する圧縮ファイルの形式の一つを指します。

圧縮ファイルはインターネットやメールでデータを送受信するときなどに、ファイルの容量を小さくしてデータ量を減らすために使用されている存在です。

例えば元々1GBの容量のファイルがあったとして、「zip」形式で圧縮を行うことでファイル容量が「1GB→500MB」になることがあります。

ファイルの圧縮を行えばより少ない通信量でデータを送ることができるので、ファイルの送信・受信を行うときにデータ容量の節約が可能になったり、より早くデータを送ることが出来るようになったりします。

 

zipを使用するメリット

圧縮ファイルの一種である「zip」を使用することで、ファイルの送信をより効率よく送れることが分かりました。それでは、実際に「zip」を利用することでどのようなメリットがあるのでしょうか?

以下は圧縮ファイルの「zip」を使うメリットです。順番に解説を行っていくので、一緒に見ていきましょう。

メリット① ファイル容量を小さくできる
メリット② 複数のファイルを一つにまとめられる
メリット③ 圧縮・解凍ソフトが必要ない
メリット④ 暗号化を行うことも出来る

 

メリット① ファイル容量を小さくできる

圧縮ファイルの最大のメリットがファイルの容量を小さくできるということです。

こうしたファイルの圧縮は主にメールなどでデータを送信する時により小さな容量で送る場合に有用と言えます。例えばデータの圧縮を行うことでファイルサイズを「100MB→80MB」に下げることが出来た場合、約20%少ない容量でデータの送受信が行えるわけですね。

もしファイルを圧縮せずにデータを送信してしまうと、アップロードやダウンロードに時間が掛かってしまいますし、受信側のメールサーバーの容量を圧迫することに繋がってしまいます。

ファイルを圧縮することはデータの送受信を行う際には欠かせないことなので、パソコンを操作する際には知っておくと便利になります。

バニラ
バニラ

ファイルを「zip」形式で圧縮することによって、圧縮後のデータ容量を小さくすることが出来ます。ファイルサイズが小さくなればメール等で他の人に送ったりする時に便利です。

 

メリット② 複数のファイルを一つにまとめられる

ファイルを圧縮することのメリットの一つが、複数のファイルを一つにまとめることが出来るという点ですね。通常ファイルというのは一つひとつ独立していますが、ファイルの圧縮を行うことで2つ以上のファイルを一つにまとめて送受信することが出来ます。

これはたくさんのデータやファイルを一括で送る時に便利です。

例えば20枚の画像ファイルを送りたい場合、通常は20枚の画像すべてを送信する手間が掛かってしまいます。しかしファイルの圧縮を行えば一つのファイルを送るだけで大丈夫になるので、送信側の手間が省けて時間の短縮に繋がります。

 

メリット③ 圧縮・解凍ソフトが必要ない

よく使われているOSであるWindowsとMacには標準機能としてzip形式のフォルダの圧縮・解凍機能が備わっています。なので「7zip」や「Lhaplus」などの圧縮・解凍ソフトをインストールしなくてもzip形式の圧縮・解凍作業を行うことが出来る点がメリットと言えます。

フォルダを「zip」形式以外の方法(7z、rarなど)で圧縮した場合は解凍ソフトが必須になるので、その場合は解凍ソフトをパソコンにダウンロードするまではファイルの解凍が出来ないことになります。

その点「zip」形式ならパソコンひとつあれば必ず解凍が行えるので、解凍ソフトを用意する手間がかかりません。解凍ソフトを用意するのが面倒という方は「zip」方式で圧縮を行うのが楽なやり方でしょう。

バニラ
バニラ

解凍ソフトなしで圧縮ファイルの解凍が出来るのは「zip」のみです。他の圧縮形式だと解凍ソフトが必要となっています。

 

メリット④ 暗号化を行うことも出来る

zipを使用することのメリットの一つに「ファイルを暗号化することができる」というものもあります。

通常のzipファイルであれば解凍すれば誰でもファイルを開けてしまいますが、例えば機密情報が含まれるファイルをメール等の方法で相手に送る場合、万が一でも受信者以外の人がファイルを見れてしまうと困ると思います。

そうした場合、zipファイルを暗号化することで「パスワードを知っている人しかファイルを開けない」ようにすることが出来るため、重要な情報を相手に送ったりする場合にも安心できます。

バニラ
バニラ

ただしパスワード付きのzipファイルはセキュリティソフトのスキャンが出来ないため、必要なとき以外は使わないようにしましょう。

 

zipを使用するデメリット

圧縮ファイルである「zip」を使うことで、データの送受信がより効率的に行えるようになります。

ただ「zip」ファイルはそのように便利な存在ではありますが、使用することがメリットばかりとは限りません。ここからは「zip」を使用するデメリットについて解説を行っていくので、一緒に見ていきましょう。

デメリット① 使用する時は解凍しなければならない
デメリット② 他の圧縮方法に比べて圧縮率が低め
デメリット③ 最大4GBまでしか圧縮できない

 

デメリット① 使用する時は解凍しなければならない

他の圧縮方法を取った場合でも同じですが、一度「zip」形式に圧縮したファイルは解凍ソフト等で解凍しなければ使用することが出来ません。例えば圧縮したフォルダにアプリが入っている場合は、フォルダの回答を行うまではアプリの起動は不可能となります。

ただし、「zip」はWindowsやMacの標準機能に搭載されているため、解凍ソフトなしで圧縮フォルダの解凍を行えるのが魅力です。他の「7z」や「rar」などの方法で圧縮されたフォルダを解凍する際は、専用の解凍ソフトをダウンロードする必要があるので少し面倒だと思います。

通常の解凍作業はワンクリックで出来るためそこまで手間のかかるものではありませんが、ファイルサイズが大きいと解凍が終わるまで数十分~数時間と大量の時間がかかってしまうこともあります。圧縮フォルダそのままでは使用できない、ということは覚えておかなければなりません。

バニラ
バニラ

これは「zip」に限らない話ですが、すべての圧縮フォルダは使用する前に解凍作業が必要です。解凍をしていないとファイルの使用が出来ないので注意しましょう。

 

デメリット② 他の圧縮方法に比べて圧縮率が低め

国内で使用されることの多いファイルの圧縮方法は「zip」以外にも「7z」「rar」などたくさんの種類があります。最も使われることが多いのはやはり「zip」形式ですが、専用の圧縮・解凍ソフトをパソコンにインストールすることで他の圧縮方法を使うことも可能です。

そして、そうした他の圧縮方法に比べると「zip」形式は圧縮率が低いというデメリットが存在しています。

先に挙げた「7z」「rar」と「zip」の圧縮率を比べてみると、「7z」→「rar」→「zip」の順に圧縮率が高いと言われることが多いです。もちろん、それぞれ得手不得手があるので一概にどれが優れているかとは言えませんが、圧縮率で見るなら「zip」形式はあまり効率がいいとは言えません。

バニラ
バニラ

当然ですが、圧縮率は高ければ高いほど良いことなのは間違いありません。ファイルの圧縮をした時に「1GB→500MB」よりも「1GB→200MB」になった方が助かりますよね。

 

デメリット③ 最大4GBまでしか圧縮できない

もう一つの「zip」の欠点が、最大4GBのファイルまでしか圧縮できないということです。

もし4GBを超えるファイルを「zip」形式で圧縮した場合、ファイルの解凍を行った際にデータが破損してしまいます。その場合も圧縮ファイル自体はキチンと生成されるため、解凍を行うまでzipファイルが壊れていることに気づかないケースも多いです。

また、圧縮後のファイルサイズが2GBを超えた場合もデータが破損します。例えば「zip」形式でファイルを圧縮してファイルサイズが「3.9GB→2.1GB」等になった時は、圧縮後のファイルサイズが2GBを超えるのでアウトです。

このように「zip」形式の圧縮ではファイルサイズに大きな制限がかかっているため、容量の大きいファイルを圧縮するのには不向きと言えるでしょう。

バニラ
バニラ

説明した通り「zip」は最大4GBのファイルまでしか圧縮できません。なので、もし4GBを超えるファイルを圧縮する時は、ファイルを2つか3つに分割して圧縮すると良いかもね。

 

「zip」ファイルを圧縮・解凍できるフリーソフト

「zip」形式はWindowやMacに標準搭載されているため、圧縮・解凍ソフトをインストールしなくても「zip」ファイルを使うことは可能です。

ただ、圧縮ソフトを使うことでも「zip」ファイルの圧縮・解凍を行うことも出来ます。圧縮ソフトを使って「zip」ファイルを使うことでより高い圧縮率でファイルを圧縮したり、パスコードを付けて暗号化したりすることも出来るようになります。

 

『7zip』

さまざまな種類がある圧縮・解凍ソフトの中でも代表的な存在が『7zip』です。

圧縮方法は定番の「zip」以外にも、非常に高い圧縮率が特徴である「7z」が使えるのがポイントです。解凍方法もさまざまな形式に対応しており、「zip」「7z」「rar」や「lzh」など国内で使用される殆どの圧縮方法をこの一つのソフトでカバーすることが可能です。

また、ファイルの圧縮を行うときに「無圧縮、最速、高速、標準、最高、超圧縮」などの6つのレベルから圧縮レベルを選ぶことが出来ます。高い圧縮レベルを選ぶことで作業時間は長く掛かってしまうようになりますが、代わりにより高い圧縮率でファイルを保存することが可能になります。

>>ダウンロードはこちらから出来ます。

 

『Lhaplus』

『Lahplus(ラプラス)』は定番の圧縮・解凍ソフトの一つです。多機能かつ使いやすいデザインなため、初心者から上級者までおすすめできるのが特徴です。

対応形式としては、圧縮は「zip」「lzh」などに対応しています。解凍方法は「zip」「7z」「rar」「lzh」などを含めた合計23種類に対応しており、この『Lahplus』だけで殆どの圧縮ファイルの解凍を行うことが可能になります。

他にも圧縮りしたファイルにパスコードを付けてセキュリティ保護を行うことも出来るため、特定の人にしか見せたくないファイルがある場合などにも便利です。

>>ダウンロードはこちらから出来ます。

 

まとめ:zipを利用してファイルの圧縮を行う

この記事で解説した通り、「zip」を使用することでファイルの圧縮を行うことが出来るようになります。

ファイルの圧縮を行えばデータの容量を小さくすることが可能なため、インターネットやメールでファイルを送受信する時に便利になります。

また、「zip」形式の圧縮はWindowsやMacなどに標準機能として搭載されているため、フリーソフトをインストールしなくても使用することが出来るのも便利な点です。

ただファイルの圧縮・解凍を行うことができるフリーソフトを使用することで、ファイルを圧縮する時にパスコードを付けたり、「zip」以外で圧縮されたファイルを解凍することも出来るようになります。

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