Thunderbirdの標準機能の一つに、連絡先のインポート/エクスポートという機能があります。名前の通り「csvファイルなどからThunderbirdに連絡先を一括で取り込む」「Thunderbirdに登録されている連絡先をファイルとして保存をする」という機能で、他のパソコンに連絡先を移したい時には非常に便利です。
よく利用されるケースとしては、パソコンを買い替えた時に「古いパソコンのアドレス帳をエクスポート→新しいパソコンにインポート」することでアドレス帳を移行するために使われたり、社内メールシステムで「社員のメアド一覧をCSVで作成して一括で連絡先を登録する」などというケースが多いです。
今回はそんな連絡先のインポート/エクスポート機能について解説を行っていきます。連絡先のインポート方法、エクスポート方法について調べている方はぜひ参考にしてください。
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Thunderbirdでの連絡先のインポート/エクスポート手順
Thunderbirdの連絡先のインポート手順
それではまずは「Thunderbirdに連絡先をインポートする手順」についての解説です。Thunderbirdに連絡先を追加したい場合はこちらの手順を行ってください。
手順① アカウント画面から「アドレス帳」をクリックする
手順② 画面上部のタブで「ツール」→「インポート」→「アドレス帳」を選択する
手順③ インポート元のファイルのタイプを選択する
なお、ファイルの種類についてはインポートしたいファイルの拡張子を見ると分かりやすいでしょう。例えばこれからインポートするファイルの名前が「連絡先.csv」だったとすると、このファイルの種類は「CSVファイル」ということになります。
また、メールに限らずデータのインポートに関しては基本的にCSVファイルで行われることが多いです。CSVファイルであれば殆どのソフトがインポートに対応していますし、そのソフト特有の拡張子を持ったファイルでやり取りを行うよりも安定しています。
手順④ エクスプローラーで連絡先が保存されたファイルを選ぶ
なお、ここでインポートが完了しない場合は、エクスプローラーで選んだファイルに不具合が発生している可能性があります。その場合は用意してある連絡先のファイルを直接開いて、問題のありそうなデータを探して修正(詳しいやり方は後述)するといいでしょう。
体感ですが「Thunderbirdで連絡先をエクスポート→Thunderbirdにインポート」という場合はエラーが発生しにくいですが、「Outlookで連絡先をエクスポート→Thunderbirdにインポート」など、異なるメールソフトでのエラー発生率はかなり高いです。
Thunderbirdの連絡先のエクスポート手順
それではここからは「Thunderbirdに保存されている連絡先をCSVファイルに出力する方法」について解説を行います。データ移行などでThunderbirdのデータを他のパソコンに移したい場合などにはこちらの手順を行ってください。
手順① アカウント画面から「アドレス帳」をクリックする
手順② エクスポートしたいアドレス帳を選び、「ツール」→「エクスポート」を選択
なお、すべての連絡先をエクスポートする場合は「すべてのアドレス帳」と書かれた部分を選択しましょう。
手順④ エクスプローラーでファイルの保存先を選択する。
これでThunderbirdの連絡先のエクスポートは完了です。ちなみにThunderbirdで連絡先をエクスポートするとCSVファイルで保存されます。ここで保存したファイルを後々インポートに使用する場合は、どこのディレクトリに保存したのか忘れないようにしましょう。
連絡先が正常にインポートできない場合の対処法
上記で紹介した連絡先のインポート手順を行っても、エラーメッセージが出て連絡先のインポートが完了しない場合があります。
インポートが失敗する原因に多いのが「他のメールソフトでエクスポートしたファイルのためThunderbirdが対応していなかった」「CSVファイルに空白や改行などがあったためインポートの処理が処理できなかった」などといった理由がよく見られます。
こうしたインポートが失敗するときの対処法についてこれから書いていくので、もし連絡先のインポートに失敗した人は参考にしてみてください。
対処法① CSVファイルでのインポートを行う
もし使用しているインポート用のファイルがCSVファイルではない場合、ファイルをCSVに変更するとうまくいく可能性があります。もし他のメールソフトからエクスポートした連絡先をThunderbirdにインポートする場合、エクスポート時にCSVファイルで出力するように指定するといいでしょう。
加えて、CSVファイルならMicrosoft Excelで開いて中身を編集するのが容易なため、ファイルの中身のデータが原因でうまくインポートできないときにも対処が簡単です。
対処法② ファイルを開いて不必要な列を削除する
事前にThunderbirdや他のメールソフトからエクスポートしたファイルをしている場合、そのCSVファイルの中にある不必要な列が原因でエラーが出ている可能性があります。
例えば「アドレス帳で登録しているのは”名前”と”メールアドレス”だけ」という場合でも、実際のエクスポートしたCSVファイルには「名前:〇〇,メールアドレス:△△,住所:,電話番号:,職業:」という感じで中身の入っていない情報(住所、電話番号、職業)まで入ってしまいます。
こうした余分な情報が原因でインポートができない場合もあるので、エクスポートしたCSVファイルを開いて中身のデータがない列は削除するなどを行うといいでしょう。
実際にエクスポートしたCSVファイルに残すのは下記の列くらいにするといいです。
②メールアドレス
メールのアドレス帳なら相手の名前とメールアドレスさえ登録してあれば問題ないですし、ここで残した列が多いほどエラーが発生する確率が増えます。どうしても必要なデータ以外はバッサリ削除してしまうのがいいでしょう。
なお、CSVファイルを開いて中身のデータを操作する場合は「Excel」を使用すると便利です。メモ帳などのテキストエディタを使用してCSVファイルを開くとデータがカンマ区切りで表示されるため、Excelで開いたときに比べて見にくくなってしまいます。
対処法③ 空白行がある場合は削除する
Thunderbirdにインポートを行ったCSVファイルに空白行があった場合、まれに「空白行より下の行のデータが正常にインポートされない」という現象が起こることがあります。
詳しい原因までは分かりませんが、おそらくインポート時の処理が原因だと思われます。このエラーでは”途中までは正常にアドレス帳が取り込むことができる”ため、エラーが発生していても気づかなかったりすることも多いです。
この場合はCSVファイルを開いて空白行を削除することで正常にデータを取り込むことが出来るケースが多いです。
対処法④ Thunderbirdのアップデートを行う
上記の対処法を試しても解決しない場合はThunderbirdのバージョンが原因でエラーが発生している可能性があります。
例えばThunderbirdのバージョン68.0では「CSVファイルがインポートできない不具合」などが存在していました。こうした不具合はThunderbirdのアップデートによって解消されていますが、古いバージョンを利用している場合はバグが残り続けている可能性があります。
Thunderbirdの更新は「設定」→「一般」→「更新」欄からソフトのバージョンアップを行えます。もし古いバージョンのThunderbirdを使用している場合は更新してみるとインポートが出来るようになるかもしれません。