会社でPCを使った業務をしていると、「〇〇のフリーソフトを使えれば、業務が簡単になって便利だな」と思う時があるのではないでしょうか?
ただ、そうした時に気になるのが「会社PCでフリーソフトを使用しても大丈夫なのか?」ということだと思います。
この記事では会社の情報システム部で働いている筆者が、会社PCでのフリーソフトを使用可否について解説を行っていきます。
・会社の情報システム部で勤務
・主な仕事はネットワーク・セキュリティ担当
・フリーソフトの使用可否とか管理しています
実際に会社でシステム担当をしている僕が、会社PCでのフリーソフトの使用可否を解説していきます!
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【結論】会社のPCでフリーソフトは使用してはダメ
まず結論としては、会社のPCで勝手にフリーソフトを使用するのはNGです。詳しい理由については後述しますが、フリーソフトにはセキュリティ上のリスクがある場合もあり、業務情報などが含まれる社内のPCで使用することは好ましくありません。
また、会社によっては社内ポリシーでフリーソフトの使用を禁止しているケースもあります。その場合、無断でフリーソフトを使用してしまうと懲戒処分を受けてしまう可能性もあります。
詳しくは下記で解説していきますが、もし会社でフリーソフトを使用したくても勝手に使うのは止めておきましょう。
なぜ会社のPCでフリーソフトは使用したらダメなのか?
仕事をしていると「〇〇のフリーソフトを使えればもっと仕事が早く終わるのになぁ」という風に、フリーソフトを使用すれば仕事が効率化出来るような場面は多々あると思います。
ただ、先述したとおり会社PCでフリーソフトを無断利用するのはNGです。ここからはその理由を解説していきます。
理由①セキュリティ上のリスクがあるため
会社PCでフリーソフトを使用してはいけない最大の理由が「フリーソフトにはセキュリティ上の問題があるから」です。
有償のソフトウェアと違ってフリーソフトには「マルウェアが紛れている」や「不要なソフトウェアを追加でインストールする」や「アップデートが滞り脆弱性が放置されてしまう」などの問題が含まれている可能性があります。
特にフリーソフトについては、実際に「フリーソフトの脆弱性を突かれてウイルスに感染した」や「非正規のサイトからダウンロードしたフリーソフトにマルウェアが仕込まれていた」という事例が何件も出ています。
特に良く分からないサイトからダウンロードしたフリーソフトについては、名前は同じだけど中身がウイルスだらけの場合とかもあるので特に危険です。
理由②フリーソフトにはサポートが無いため
フリーソフトには基本的に公式のサポートはないため、例えば「フリーソフトが原因でパソコンの動作に問題が出た」や「これまで出来ていたことが出来なくなった」などの問題が出てきた場合、最悪は会社の業務が止まってしまう可能性があります。
これが有償ソフトであれば「不具合が出た場合はサポートに問い合わせる」ということが出来ますが、フリーソフトの場合はそうしたサポートが受けられないため、何かトラブルがあった場合もすべて自身で解決しなければなりません。
フリーソフトは無料で使用できる分、フリーソフトの利用で発生した損害についても自己責任になるので注意しましょう。
例えば「フリーソフトが急に使えなくなった!」などと言った場合も基本的にサポートしてもらえないため注意が必要です。
理由③ライセンス違反のリスクがあるため
フリーソフトは基本的に無料で使用できるソフトウェアですが、どんな状況でも無制限で使用していいというものではありません。
特に商業利用については、トラブル回避などの目的のために商用利用が禁止されているものや制限がある場合があります。誤って利用するとライセンス違反となり訴訟問題に発展することもあるので、フリーソフトの商用利用は止めておくのが良いでしょう。
また、フリーソフトによっては「個人利用は無償だが、商用利用は有償」となっているケースもあります。
例えば圧縮・解凍ソフトの「WinRAR」やリモートデスクトップソフトの「Team Viewer」などは、規約で無料アカウントでのビジネス利用を禁止しています。こうしたソフトでライセンスを購入せずに会社で利用した場合、規約違反となり支払いを求められるケースもあります。
特に本来有償の製品を「無料体験版」のような形態で出しているソフトの場合、上記のように無償での商用利用がNGなケースが多いです。
理由④そもそも社内ポリシーで禁止になっているため
そもそもフリーソフトの社内利用については社内ポリシーで禁止されている会社も多いです。特に「情報システム部」のようなシステム管理者がいる会社では、殆どの場合はフリーソフトのインストールは社内規約で禁止されています。
禁止されている理由としては上記で説明したようなものがありますが、もし禁止されているフリーソフトをインストール・使用した場合、懲戒処分を受ける可能性もあります。
僕の働いている会社でも、原則フリーソフトのインストールは禁止です。
会社PCでフリーソフトを使うとバレるの?
もし会社PCでフリーソフトを使用した場合、システム管理者(情報システム部)が居るような会社だとフリーソフトの無断利用はバレる可能性は高いです。
というのも、会社で使用するPCというのは基本的にセキュリティソフトや資産管理ツールが入っているようなことが多く、管理者の許可なくフリーソフトを開いた場合は「許可されていないアプリケーションが実行された」として管理者側に通知が届くようになっています。
当然「どのPCでフリーソフトが使われたのか?」ということも分かるため、そこから使用者を特定して警告の連絡を行ったりする場合も多いです。
うちの会社でもフリーソフトを勝手にインストールしたら僕宛てに通知が来ます。
どうしてもフリーソフトを使用したいならシステム管理者に確認を取ろう
今回は「フリーソフトを会社PCで使用するのはOKなのか?」ということについて解説を行っていきました。
この記事で説明したように、原則として会社PCでフリーソフトを無断利用するのはNGです。もし無断で使用した場合、システム担当者に通知が届いて無断で使用したことがバレる可能性が高いです。
もしフリーソフトの無断使用がバレてしまった場合、社内規約等によっては懲戒処分になってしまう可能性もあります。
そのため、どうしてもフリーソフトを使用したい場合、会社のシステム担当者に連絡を行って事前にフリーソフトの利用許可を得ておくことを推奨します。
事前に許可を得ておけば何かあったときにも「事前に許可を取って使用している」ということで、懲戒処分等になってしまうことを避けることが出来ます。
ちなみにうちの会社でも原則フリーソフトは禁止ですが、事前に相談してもらえれば「安全なソフトなのか?」を調べて問題なければ許可を出すこともあるので、使いたいツールがあればまずはシステム担当者に連絡するようにしましょう!