【解説】Chromium版Edgeとは?従来版との違いについて

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Windowsのパソコンを購入した時に初期インストールされている”Microoft Edge”。立ち位置的にはWEBブラウザのInternet Explorerの後続という形ですが、プリインストールされている場合も多いのでどんなソフトか知らない方も多いでしょう。

Microsoft Edgeは大きく分けて「旧版(EdgeHTML版)」と「新版(Chromium版)」の2つが存在しており、良く知らない方にとってはそうした違いも分かりにくいと思います。

この記事ではそうした「Chromium版のEdgeについて」解説を行っていきます。

 

Microsoft Edgeは実は2種類存在する

Microsoft Edgeは2022年6月15日にサポートが終了したInternet Explorerの後続に当たるブラウザとして開発されました。EdgeはWindows10や11に初期インストールされているブラウザでもあるため、Edge自体のことを知らなくても使ったことのある人は多いと思います。

そうしたEdgeですが、実は2020年1月15日に内部エンジンを変更する大幅なリニューアルを行っています。そのためMicrosoft Edgeは2種類存在しており、変更以前のEdgeのバージョンを「旧版Edge」、変更後のバージョンを「新版Edge」などと区別して呼ばれることが多いです。

 

なお、正式名称については下記のとおりです。

旧版Edge:Microsoft Edge(EdgeHTML-Based)

新版Edge:Microsoft Edge(Chromium-Based)

 

この記事ではそうした「旧版Edge」と「新版Edge」の違いなどについても触れていきます。

 

Chromium版Edgeの特徴について

1.Edgeのロゴの変更

従来版のEdgeからChromium版のEdgeに変更される際、Edgeのアイコンについても変更されました。下記の画像の左側が従来版のEdgeで、右側がChromium版のEdgeのアイコンです。

左側にある従来版のEdgeは、なんとなくInternet Explorerの面影があることが分かります。対してChromium版のEdgeは円形で曲線が入っており、どこかGoogle Chromeのアイコンの面影を感じます。

2.ブラウザの”レンダリングエンジン”がChromeベースになる

まずはレンダリングエンジンとは何かについて説明を行いましょう。

WEBサイトの作成を行ったことがある方は分かると思いますが、通常WEBサイトのデザインは「HTML」や「CSS」などの専用言語を用いて作成されています。

そして、そのHTMLやCSSを読み込むためのプログラムを「レンダリングエンジン」と言い、ブラウザはこのレンダリングエンジンを使用してWEBページの画面を表示していることになります。

 

Chromium版Edgeでは、そうしたレンダリングエンジンを「独自開発していたEdgeHTML」から「Googleが開発したChromium」への切り替えを行いました。

 

レンダリングエンジンがChromeと同じものになるということは、つまり「ChromeでもEdgeでもWEBサイトが同じ見え方をするようになった」ということです。

従来であればブラウザが変わればHTMLやCSSを読み込むためのレンダリングエンジンも変わるため、同じWEBサイトを読み込んでもブラウザによって表示されるデザインが違うということが良くありました。

ただ、Chromium版のEdgeではエンジンがChromeと同じものになるため、Edgeで見てもChromeで見てもWEBサイトのデザインが同じように表示されることになります。

 

3.Chrome対応のWEBソフトが使用可能に

先述したようにChromium版EdgeはGoogle Chromeと同じエンジンを採用しているため、EdgeとChromeでWEBサイトの見え方が変わるということが無くなります。

 

これによって便利な点が、「従来Chromeにしか対応していなかったWEBソフトをEdgeでも使用できるようになる」ということです。

通常ほとんどのWEBソフトには「対応ブラウザ」が存在しており、その対応ブラウザ以外のブラウザでWEBソフトを使用した場合、サービス自体が動作しなかったりレイアウトが崩れたりすることになります。

 

こうした対応ブラウザの問題について、従来版のEdgeではChromeとエンジンが違っていたため互換性はありませんでした。ただ、Chromium版EdgeではChromeを対応ブラウザにしているWEBソフトは概ね使用できるようになり、ユーザーとシステム開発者の利便性が双方とも向上したと言えます。

 

4.Chromeの拡張機能もEdgeで使用できるように

また、ユーザー目線で見て便利な点として「Chromeの拡張機能をEdgeで利用できるようになった」ということが挙げられます。

 

拡張機能とは名前の通り「ブラウザに機能を追加すること」を指しています。例えば拡張機能には「WEBサイトの広告をブロックする機能」や「直近に更新されたサイトだけを検索表示させる機能」などが存在しており、ユーザーは拡張機能を追加することによってブラウザの機能を自分好みにカスタマイズすることが可能になります。

 

Microsoft Edgeにはもともと「Edgeアドオンサイト」が存在しており、ここからアドオン(拡張機能)をインストールすることができました。

ただ、Chromium版のEdgeになってからはGoogle Chromeの拡張機能にも互換性を持ち、Chrome用の「Chromeウェブストア」に存在する拡張機能をEdgeでも利用できるようになりました。

 

そのため少々分かりにくいですが、Chromium版のEdgeでは2種類のサイトで拡張機能を追加することができることになります。どちらのサイトから拡張機能をダウンロードするかはユーザーの自由ですが、MicrosoftヘルプサイトではChromeウェブストアからの導入を勧めています。

 

5.従来版のEdgeは既にサポート終了済み

Microsoft Edgeは2020年1月15日に旧版からChromium版に切り替わり、翌年の2021年3月9日に旧版Edgeのサポートが終了しました。

 

そのため現在は旧版のEdgeは利用することはできず、WindowsアップデートやEdge本体から強制的にアップデートされるようになりました。

特に前者については、2020年9月配信のWindows 10 Ver.20H2のアップデートを行うと、パソコン本体にChromium版のEdgeが強制インストールされます。

 

そのため気づかないうちに従来版のEdgeが消えていたという方も多いと思います。特殊な理由でもない限り従来版のEdgeを使い続けるメリットはないので、もしまだ従来版Edgeを使用されているのならChromium版のEdgeに切り替えることをお勧めします。

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